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zoom RSS ひとつの火(新美南吉)を広めたい!

<<   作成日時 : 2011/05/24 07:07   >>

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先日、「TOMOSHIBI -地震が来たら-」を紹介しましたが、

そのとき、どっかでこういう感じの話(童話)があったなぁって思いました。


物語の概要と「いい話だなぁ(marutoが好きな話)」っていうのが心に残っていたのです。

そこで、「ろうそく 旅人 火」という言葉で検索して、

目当てのものを見つけることができました。

「青空文庫」さんより、拝借して紹介させていただきます。


ひとつの火

新美南吉

わたしが子どもだったじぶん、わたしの家は、山のふもとの小さな村にありました。
 わたしの家では、ちょうちんやろうそくを売っておりました。
 ある晩(ばん)のこと、ひとりのうしかいが、わたしの家でちょうちんとろうそくを買いました。
「ぼうや、すまないが、ろうそくに火をともしてくれ。」
と、うしかいがわたしにいいました。
 わたしはまだマッチをすったことがありませんでした。
 そこで、おっかなびっくり、マッチの棒(ぼう)のはしの方をもってすりました。すると、棒のさきに青い火がともりました。
 わたしはその火をろうそくにうつしてやりました。
「や、ありがとう。」
といって、うしかいは、火のともったちょうちんを牛のよこはらのところにつるして、いってしまいました。
 わたしはひとりになってから考えました。
 ――わたしのともしてやった火はどこまでゆくだろう。
 あのうしかいは山の向こうの人だから、あの火も山をこえてゆくだろう。
 山の中で、あのうしかいは、べつの村にゆくもうひとりの旅人(たびびと)にゆきあうかもしれない。
 するとその旅人は、
「すみませんが、その火をちょっとかしてください。」
といって、うしかいの火をかりて、じぶんのちょうちんにうつすだろう。
 そしてこの旅人は、よっぴて山道をあるいてゆくだろう。
 すると、この旅人は、たいこやかねをもったおおぜいのひとびとにあうかもしれない。
 その人たちは、
「わたしたちの村のひとりの子どもが、狐(きつね)にばかされて村にかえってきません。それでわたしたちはさがしているのです。すみませんが、ちょっとちょうちんの火をかしてください。」
といって、旅人から火をかり、みんなのちょうちんにつけるだろう。長いちょうちんやまるいちょうちんにつけるだろう。
 そしてこの人たちは、かねやたいこをならして、やまや谷をさがしてゆくだろう。

 わたしはいまでも、あのときわたしがうしかいのちょうちんにともしてやった火が、つぎからつぎへうつされて、どこかにともっているのではないか、とおもいます。





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底本:「ごんぎつね 新美南吉童話作品集1」てのり文庫、大日本図書
   1988(昭和63)年7月8日第1刷発行
底本の親本:「校定 新美南吉全集」大日本図書
入力:めいこ
校正:もりみつじゅんじ
2002年12月26日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。



marutoは、この話(イメージ)が大好きです。

「ひとつの火」が、真っ暗な野山に、点々と灯っていき、

辺りがロウソクのオレンジ色の明かりに包まれていくっていう感じです。


「火」に限らず、「思いやり」やそこから生じる全ての「言動」に通じるのではないでしょうか。

なんだか、「AC」っぽいですが…、(苦笑)

今だからこそ、改めて、このお話をみんなに読んでほしいなって思いました。


「ひとつの火」運動(「小さな親切運動」みたいな感じ)として、広がったらいいなぁ。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
いいお話ですね。
ほんのちょっとした善行が広がっていくと考えるだけでほっとします。
ほんのちょっとしたことでもいいんですよね。
おおげさなことではなく。
nodoka
2011/05/24 19:02
小さなきっかけがどこまでも続いていくかも知れない、そんな連鎖を大事に、小さな一つを投げかけること、そして受け取った優しさを次に繋げる忘れないでいきたいと思います。
素敵なお話、ありがとうございましたo(^-^)o
青井つかさ
2011/05/24 20:06
じ〜んとくるお話ですね。
震災から2ヶ月経過しましたが。
みんなこうして助け合っているんだ。
と、感じました。
おかん
2011/05/24 21:01
nodokaさん、そうなんです。
「タイガーマスク運動」まで行かなくても、ほんのちょっとしたことをみんながしていく(つなげていく)だけでも、大きな力(大きな火)になるような気がするんですよね〜。
maruto
2011/05/24 21:42
つかささん、自分がした「小さなきっかけ」が、波紋のようにどこまで続いていくだろう(連鎖していくだろう)って考えるだけでも、自己肯定感がもてますよね。
「日本人よ、自分も周りの人も大切に!」って、訴えていきたいです。
maruto
2011/05/24 21:46
おかんさん、こういういい話でも意外と知られていないものってあるんですよね。
今だからこそ、みんなに知ってほしい!っていうものがあったら、また紹介しますね。
maruto
2011/05/24 21:51

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